
子どもが欲しい!
妊活について調べ始めるとよく聞く「自己タイミング法」。
これっていったいなんなの?
やり方や体験談を紹介します。
そもそも妊娠するには?
そもそも、妊娠するには排卵日付近に性交をもつこと(タイミング)が必要となります。
排卵日とは、卵子が卵巣から排出される日で、卵子の寿命は排出後24時間くらいと言われています。
一方で、精子の寿命は2、3日、長ければ1週間ということも。
なので、この排卵日に精子をスタンバイさせておくことが、妊娠するのに必要なステップになります。
(自然妊娠、タイミング法、人工授精の場合)
自己タイミング法とは?
自己タイミング法とは、この排卵日を自分で推測し、排卵日付近でタイミングをとる方法です。
通常は、一般的な婦人科や不妊専門クリニックで、超音波検査や血液検査を用いて排卵を予測して、医師からタイミングをとるように指示がでることを「タイミング法」と言いますが、それを通院せずにトライすることが「自己タイミング法」なんて呼ばれているようです。
排卵日を推測するというと難しそうですが、自分でもある程度推測できる方法があるので、以下で紹介します。
「妊活を始めたいけれど、まだ病院は考えていない」という方や、「ひとまず自分でできる方法を試してみたい」、「病院に行く前に数周期基礎体温をつけたい」という方は、ぜひ試してみてください。
ただ、以下の方法で推測できない方もいますし(排卵がない場合、推測もできません)、推測できる=妊娠できるというわけではありません。
特に年齢的に焦りを感じている方は、少しでも早く専門医に診てもらうのが結果的に近道になることもありますので、自己タイミング法を試してみるかどうか、すぐに専門クリニックを訪ねるかどうかはよくご検討ください。
自己タイミング法のやり方
生理周期を把握する
一番簡単な方法が、生理周期を把握することです。
生理1周期にスポットを当てた時、排卵日を境に「低温期」と「高温期」に分かれます。
後述する基礎体温計で測定すると排卵日付近を境に、0.3℃以上体温が違うんです、びっくりですよね。
この「低温期」は、人によって長さに違いがあり、場合によっては周期によっても長さが変わったりします。
確実に妊娠してないのに生理が遅れてる…!という場合、この「低温期」がストレスとかで長くなってしまっている状態です。
一方で「高温期」は、正常なら12〜16日と殆どの人で大きなズレはなく、同じ人なら大体いつも同じ日数です。
つまり、生理周期がいつも一定であれば、次回生理予定日から12〜16日くらい前が排卵日であると予想することができます。
自分の生理周期をすでに把握できている人も多いと思いますので、今すぐ試すことのできる方法です。
ただし、生理周期が毎回バラバラという人は推測することが難しいので、排卵検査薬を使う方法や通院が確実となります。
また、生理周期が一定でも、実は排卵が行われていない無排卵というケースもあります。
無排卵かどうかは基礎体温をつけることにより分かりますので、この方法と並行して基礎体温も測ることをおすすめします。
基礎体温をはかる
基礎体温、妊活のスタート時によく聞く言葉ですね!
基礎体温とは朝起きてすぐ、起き上がる前に測った体温のことです。
通常の小数点以下1桁の体温計でなく、小数点以下2桁まで測ることができる婦人体温計が必要となります。
薬局やインターネット等で数千円で買うことができます。
前述の通り、排卵日を堺に、基礎体温は低温から高温へと移行します。
私の場合、低温期は36.5℃台で、高温期は36.8〜37.0台くらいになります。
そして、高温期はきっかり13日続いてから生理がくることがわかりました。
数周期に測ってみると、自分の高温期の日数がわかり、より正確に排卵日を把握することができます。
ただし、この方法も生理周期一定(低温期の長さが一定)の方しか、うまく予想ができません。
低温期が一定でない方は、このへんかな?という予想した付近から、高温期になるまで2〜3日に一度タイミングをとってもらうのが確実だと思います。
基礎体温計の使い方
朝目が覚めてすぐに、婦人体温計(基礎体温計)を口につっこむ癖をつけましょう。
そのまま、ピピッとなるまで動かすお布団の中にいるだけです。
基礎体温計の選び方
基礎体温計についていて検討すべきは、
・測定時間
・記録機能(アプリorパソコン)
この2点だと思います。
測定時間が短いタイプ
婦人体温計も複数種類があり、数秒で測定できるものもあります。
(ただし、数秒の測定で基礎体温を予想するタイプなので、きちんと5〜10分測定する実測式タイプよりも誤差が大きいなというのが実際使ってみての感想でした。一度疑問に思って、予測式と実測式両方測定をしばらく続けてみましたが、誤差が0.2℃くらいある時もあれば、ほぼ同じ時もありました。)
こちらは10秒測定可能タイプです。
ライトがついているので、冬の明け方でも表示がよく見えます。
朝起きてすぐ、5分10分測るのが辛くて基礎体温はやめてしまったという人は、ぜひ予測式でチャレンジしてほしいです。
一度癖がついてしまえば、そんなに苦痛じゃなくなります。
アプリ連動
また、測定結果を記録するのが面倒くさいという方は、アプリと連携しているものや、パソコンで出力可能なものを選ぶのが良いです。
個人的には少しくらい高くてもアプリと連動してくれ、自動的にグラフ化してくれるタイプのものがオススメです。
毎朝、体温を測るだけでも最初は大変なのに、その上その体温を読み取って記録…というのは難易度高めです。
基礎体温はここで躓いてしまう人が多いそうなので、心配な人は続けるための初期投資がいいと思います。
私のように面倒くさがりの人や、アプリで管理したい人にはオススメです。
アプリによっては、いろいろなアドバイスをくれたりします。
オムロンの婦人体温計は、見た目が可愛く、使いやすいのが良かったです。
アプリ連携前提なので、スマホユーザーに。10秒測定も可能です。
外部出力機能
あと、ついていると便利なのは、PCと接続でき、紙媒体でグラフを出力できる機能。
これは後々専門クリニックへの通院を考えている人にはとても重宝します。
専門クリニックは、初診時や毎回、基礎体温表を紙媒体のグラフで持ってきてください、というところが多々あります。
アプリ連動はとても便利ですし、対応している体温計は多いですが、それをエクセルデータに移行するという機能がついているものは限られてきます。
プチソフィアはパソコンと接続可能でした。
またパソコンと接続しなくても210日間手元でデータが確認できました。
通院と仕事や家事の両立は時間的に大変なこともあるので、手書きでグラフ化するより、印刷で解決できたら時短になります。
ご自身の使用方法と、価格を考慮して選んでみてください。
無排卵月経とは?
また、基礎体温をつけることの利点として、無排卵であるかどうかがわかる、ということがあげられます。
無排卵月経という、卵子が排卵されない状態の場合、低温期と高温期にはっきりわかれることなく、そのまま生理になります。
この場合、排卵されていないので、精子と出会うことができず、妊娠の可能性がない状態になってしまうので、基礎体温が2層に分かれない状態が数周期続く場合、婦人科に相談したほうが良いです。
ただし、無排卵月経は健常な若者でも数周期に一度はあると言われているので、基礎体温は数周期測定してみてください。
排卵検査薬を使う
最近は、国内大手メーカーも積極的にCMを始め、知名度をあげた排卵検査薬。
排卵検査薬を使用することにより、より正確に排卵を把握することができます。
先述の2つの方法は、生理周期が一定でない人は排卵が予測しづらいですが、この方法では、そういった方々も排卵予測が可能になります。
私も生理周期がバラバラでしたが、排卵検査薬により排卵を予測することができました。
排卵日を堺にして、基礎体温が低温から高温に移行すると説明しましたが、これは黄体形成ホルモン(LH)の分泌が増えるために起こることです。
黄体形成ホルモンが、成熟した卵子の排卵を促し、それにより排卵が行われ、結果基礎体温が上昇します。
排卵は黄体形成ホルモンの分泌ピークから、およそ12〜36時間後と言われています。
そのため、この黄体形成ホルモン(LH)の分泌が一時的に増えたところを知ることができれば、排卵を事前に予測することができます。
大事なのが、事前に把握できる、という点です。
前述の方法だと、あくまでこれまでの傾向から排卵はこのあたりかな?という推測しかできませんでしたが、排卵検査薬を使うことにより、その周期の排卵を予測することができます。
排卵検査薬の使い方
使い方は簡単で、検査薬に尿をつけて、規定どおり線がでるかを確認するだけです。
ただ、排卵検査薬は、妊娠検査薬のように一度使用してわかるものではなく、その周期である程度の期間を使う必要があります。
毎日一定の時間の尿で検査し、濃くなっていく時期(LHサージのピーク)を調べます。
この黄体形成ホルモン(LH)は、排卵前にしか分泌されないのではなく、排卵前も微量に分泌が続いています。
そのため、人によっては常にうっすらラインが見えるということがありますが、妊娠検査薬と違い、うっすらでも線が出れば陽性というわけでなく、コントロールラインと同じくらいの線が出た時が陽性となります。
しかし、最初はこれ、わかりづらいんですよね。
私は最初うまく使いこなせず、排卵日を逃してしまいました。
なので、特に使い始めは、陽性が出た!と思ったら、その反応が消えるまで数日使い続けるor高温期に確実に移行するまで使い続けるのが確実です。
陽性だ!と思ってそこで検査をやめてしまったが、実はLHのピークはもう少し後にあった、等だともったいないです。
自分の陽性がわかるまで、続けてもらうのがいいと思います。
排卵検査薬の選び方
検査薬の形は大きく分けて2つあります。
ドラッグストアなどをで売っているタイプは高価ですが、スティックタイプになっており、尿をかけるだけでお手軽です。
一方、ネットで販売されている海外製の排卵検査薬は、非常に安いですが、紙カップなどに尿をとり、検査薬をつける必要があります。
前述の通り、排卵検査薬は1周期に数日間使い続ける必要が出てくるので、使いやすさと家計と相談して合っているほうを選択ください。
私は低温期がかなりマチマチで、排卵検査薬を1周期に20本近く使用することもあったので、海外製の排卵検査薬をネットでまとめ買いして使用していました。
あんまり高いと使用頻度をケチってしまったり、ストレスにもなったので、多少手間でも安いものをストレスなく使いました。
感度等は特に問題なく、無事LHのピークを確認し、排卵を予測することができました。
私の場合、排卵検査薬なしでは妊娠できていなかったんじゃないかなと思うので、この方法を知ることができてよかったと思っています。
病院に通う必要はある?
病院は妊娠までの近道だと個人的には思っています。
万が一夫婦どちらか、あるいは双方の身体に、何らかの妊娠しにくい要素があった場合、それを改善することができます。
通院せずに過ごしてしまうと、その数年妊娠の可能性が低いのに、妊活に取り組んでいたということになりかねません。
妊娠は本当に年齢が重要なファクターになってきますので、治療するかどうかは置いておいても自分達の現状を把握するというのは大切なことだと思います。
ただ、通院にはお金も時間もかかります。
いざ本格的に通院となると、特にお仕事をされている方は調整が必要になってくると思います。
また、どちらに問題があろうとなかろうと、どうしても治療や検査は女性側に負担になってきます。
ストレスは、それはそれで妊娠の妨げになってしまうこともあるので、家族で話し合い、特に奥さん側が納得して通院するのが大切だと思います。
まとめ
自宅で妊活を始めるのなら、まずは生理周期の把握とできたら基礎体温。
生理周期が不規則な人は排卵検査薬。
お金と時間の都合がつけば、専門のクリニック受診も近道。
それぞれのご家庭に都合や考え方があると思うので、自分に合ったものを選んでみてください。