不育症とは?症状や検査費用、治療方法【体験談】

妊活

稽留流産を機に「不育症」という言葉を知り、不育症検査を受けました。その時の体験談をまとめます。

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不育症とは

不育症とは、妊娠はするけれど流産や死産を繰り返す状態のことです。

一般的には化学流産は含まず、胎嚢確認後の流産、死産が2回以上で不育症とされるようですが、海外では化学流産を含む国もあるそうです。

日本産婦人科学会の定義では、化学流産を含まない2回の流産で「反復流産」、3回以上で「習慣性流産」とされています。
不育症はこれらを含む幅広い状態のことをいうようです。


初期流産は健康な夫婦でもそれなりの確率で起こりえるため、1度の初期流産では不育症に関する検査がすすめられないことが一般的なようです。
私は1度の初期流産で不安を感じ、その後化学流産を1度したのを機に不育症検査を希望して不育症がわかりました。

【不育症体験談1】検査内容や費用、結果は?
稽留流産後、不育症という言葉を知り、不育症の検査をした時の記録です。不育症の検査方法やかかった費用、検査項目や結果、検査を受ける病院を選ぶポイント等を体験談をベースにまとめました。

不育症の原因は?

不育症は原因がわかっていて治療法がわかっているものもあれば、原因がわかっていないケースも多くあります。
原因としてわかっているものを以下に列挙します。

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血液凝固異常

血液凝固が起こり、血栓ができやすい体質のことです。
血栓ができてしまい、胎盤に通じるような細い血管の血液循環が阻害されてしまうと、本来赤ちゃんに運ばれるはずだった酸素や栄養がうまく送られず、成長できないということが起こります。

検査項目は

・プロテインS
・プロテインC
・血液凝固第Ⅻ因子

などで、どれも低値だと血栓ができやすいです。


治療法にはアスピリン療法とヘパリン療法があります。

アスピリン療法は、血小板を固まりにくくする低用量のアスピリンを服用する方法です。
メリットは内服薬のため摂取しやすいこと、薬価が比較的安いことで、デメリットはヘパリン療法と比べると作用が弱いこと、半減期が長いため出産時の出血に備えて早めに内服をやめなくてはならないことがあります。

ヘパリン療法は、血液をかたまりにくくくするヘパリンを注射する方法です。
メリットはアスピリンと比較して作用が強いこと、デメリットは半減期が短く1日2回の自己注射が必要なため薬剤管理が大変なこと、アスピリンと比べて費用がかかることです。
抗リン脂質抗体症候群の場合、保険が適用されますが、その他の不育症では自費となります。

私はプロテインS、血液凝固第12因子がひっかかりました。

【不育症体験談③】プロテインSと第12因子が低め!治療方針や費用は?
稽留流産後、不育症外来で検査を受け、血液凝固系の不育症であることがわかりました。ひっかかった「プロテインS」や「血液凝固第12因子」についてや、治療法、治療費用などについて経験談を書きました。

抗リン脂質抗体症候群

抗リン脂質抗体は自己抗体の一種で、細胞膜を構成するリン脂質を攻撃し、血管炎などを引き起こした結果、血栓を出来やすくする交代です。

検査項目には

・抗カルジオリピン抗体
・ループスアンチコアグラント(ループスAC)
・抗CLβ2複合体
・抗PE抗体

等があります。

治療は血液凝固異常と同様、血栓の形成抑制のため、アスピリン療法、ヘパリン療法が行われます。
また、漢方やステロイド等を併用する場合もあるそうです。

不育症で唯一、ヘパリンの保険適用が一部で認められています。
同じ血栓が出来やすい血液凝固異常と比べ、無治療の場合の流産率は高いですが、アスピリン療法、ヘパリン療法、あるいはその併用により生児を得られる可能性が高くなります。

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甲状腺機能異常

不妊症でも調べる項目ですが、甲状腺機能障害があると不妊や流産、早産等のリスクが上がることがわかっています。

検査項目は

・TSH
・FT4

等です。


これがあると不妊症の原因にもなるため、基本的には治療後の妊娠を勧められると思います。

不妊検査で調べるホルモン一覧【FSH、LH、E2、PRL、P4】
専門クリニック等で不妊治療を始めると、まず基本検査として様々なホルモン値を測られると思います。種類も色々あり、生理周期によって基準値が異なったり。。。各ホルモンの特徴について、ざっくりまとめました。

感染症

クラミジアは不妊症の原因としても有名ですが、慢性的な感染により流産を繰り返す可能性があるそうです。

梅毒等その他感染症も慢性的な感染状態はリスクがあるそうです。

不妊治療をすでにされている方は大抵検査されていると思います。
これまで病院にかかったことがない方はチェックしてみてもいいかもしれません。
特定のパートナーのみだったとしても、最近は意外と多い病気です。

治療は抗生物質などを正しく服用することです。
 
 

子宮形態異常

双角子宮等先天的奇形、子宮筋腫やポリープなど、子宮に物理的な原因があるケースです。

検査は

・超音波検査
・子宮卵管造影検査
・子宮鏡検査

等です。


不妊症の検査でこれらをやったことがあり、指摘されない場合は不育症の原因となるほど大きな問題がない場合が多いそうです。

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私は小さなポリープが一つありましたが、当時は不育症の治療をしようと思って気付いたわけではなく、不正出血で経膣エコーを行い、もしかするとポリープがあり、大きさや位置によっては不妊の原因になるかもということで精密検査として子宮鏡検査を受けました。
子宮鏡検査で小さなポリープが一つあることがわかりましたが、小さく、位置も問題ないなかったため、このくらいなら不妊・不育の原因にはならないと診断されました。

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経膣エコーや造影検査で怪しいなという点があれば、確定診断用の検査を勧めてくれると思います。
が、ポリープって意外とある人も多いようなので、気になるようなら経膣エコーの際に聞いてみるのもありだと思います。

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染色体異常

初期流産のほとんどは、両親どちらにも問題がない場合でもおこりえる染色体異常と言われています。
一方で、染色体異常の中でも両親に起因するものもあります。
それが、染色体の転座です。

染色体の一部が他の染色体とくっついてしまっている状態を言います。
転座の位置にもよりますが、両親どちらかが転座遺伝子を持っていた場合、高頻度で流産が起こることがあります。
(転座の位置によっては問題なく産まれることのほうが多い場合もあります)

残念ながらこれに関しては治療法はないそうです。
私達夫婦は、治療法のない検査は受けない方針だったので、この検査は受けませんでした。

染色体の問題は、治療法がないからこそ難しい問題です。
費用も高額ですし、パートナーとよく相談の上、受けるかどうか決めるべきものだと思います。

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体験談

管理人イチエが実際に不育症検査を受けた時の体験談です。

【不育症体験談1】検査内容や費用、結果は?
稽留流産後、不育症という言葉を知り、不育症の検査をした時の記録です。不育症の検査方法やかかった費用、検査項目や結果、検査を受ける病院を選ぶポイント等を体験談をベースにまとめました。
【不育症体験談2】セカンドオピニオン!前院との検査内容の違いや費用、検査結果は?
稽留流産後、不育症検査を受けたところ、問題なしと言われましたが血液凝固系が基準値内ギリギリでした。心配だったため不育症を専門的に扱う病院でセカンドオピニオンを受けてきました。病院によって基準値や測定するものが若干異なること、費用の違い等について体験談を書きました。

検査は夫と相談して、万が一原因がわかった場合、解決策のあるもののみを選んで検査しました。
なので、転座遺伝子なんかはあえて調べるのをやめました。

その結果、血液凝固の一部でひっかかる項目がありました。

なぜ検査を受けたの?

私の場合、稽留流産1回、化学流産1回で検査しました。

流産2回目から不育症と定義されますが、この流産は化学流産は含まれないので、私の場合流産1回のため、検査をしなくていいのでは?というのが産婦人科医の考えでした。


結果として私は不育症でしたが、病院によってはグレーゾーン(実際、最初の病院では問題なしとされていました)。
もしかしたら、最初の流産だって、不育症によるものではなく、単純に染色体異常だったかもしれないとも、不育症検査時も発覚後も説明を受けました。
長女妊娠時は低用量アスピリンを服用しましたが、服用しなくても出産できる可能性もあったと思います。

ただ、できればもう二度と流産したくない。
少しでも可能性をつぶせるなら、やっておきたい。

そんな気持ちで不育症検査を受けました。


不育症検査は決して安いものではないですし、検査には通院が必要で、仕事等を調整する必要もあります。
いざ不育症と分かれば、治療のためにさらに通院したり、妊娠時服薬や注射などが必要になります。


パートナーと相談の上、受けるかどうかを決めた方がいいと思います。

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自覚症状はあるの?

私の場合、全く自覚症状はありませんでした。
おそらく、ほとんどの方がないんじゃないかなと思います。

というのも、不育症の原因はわかっているだけで様々ありますが、どれも健康を著しく損なうような症状は伴わない気がしますし、健康診断の血液検査でわかるようなものでもありません。
一部、甲状腺機能疾患なんかは身体症状や健康診断でわかることもありますが、その場合、不育症ということを自覚するというよりその病気であるということを自覚し、すでに治療していているというケースかと思います。
妊娠を希望する場合には医師から説明を受けたりしていて、既に自覚があるかもしれません。

私の場合、血液が人より少し固まりやすいということでしたが、これまで健康診断でひっかかったこともなく、病気もなく過ごしてきました。
 
 

検査費用

私の通っている専門クリニックは不育症セットみたいなセットがあり、遺伝子系以外の血液検査でわかる項目を一通り検査してくれて5万円くらいでした。

保険適用で受けられる項目もあれば、自費扱いの項目もあるようです。

不妊治療とか不育症治療って全部自費のイメージがありますが、タイミング法が保険適用できる部分があるように、保険適用で可能な部分も少しはあるようです。
それでも5万は高いですが、流産のリスク要因が私にあるなら解決したい、できればもう二度と流産したくないという思いで検査を希望しました。
 
  

治療方法

プロテインS、凝固第12因子が低値の場合、私の病院では、妊娠がわかり次第、妊娠32週までバファリンA81錠(バイアスピリン)を服用を勧められました。

【不育症体験談③】プロテインSと第12因子が低め!治療方針や費用は?
稽留流産後、不育症外来で検査を受け、血液凝固系の不育症であることがわかりました。ひっかかった「プロテインS」や「血液凝固第12因子」についてや、治療法、治療費用などについて経験談を書きました。

不育症で治療エビデンスが確立されている原因は抗リン脂質抗体症候群のみで、その他はまだまだ研究途上と言われました。
原因不明も多いですしね。

私のひっかかったいわゆる血液凝固系はエビデンスは確率されていないようですが、低容量アスピリンがどうやら有効だぞとなっている検査項目のようで、私はセカンドオピニオンやら産院やら他の病院にもかかったのですが、当たり前に低用量アスピリンが処方されました。

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治療費用

不育症に関する治療は低容量アスピリンを1日1錠服用するのみだったため、低容量アスピリン代が1ヶ月700円程度かかりました。

産院でも処方してくれたので、不育症を診断してくれた病院は10週で卒業して以降かからなくてよかったので、二重に通う手間と費用がかからず助かりました。
  
 

治療は専門クリニックへ

不育症はまだ研究途上の分野であるためか、医療者の中でも知識に差があります。

実際、私は長女妊娠時、かかりつけ医が不在の時に腹痛があり、別の産婦人科にかかったのですが、問診票の飲んでいる薬欄に「バイアスピリン(血液凝固系の不育症のため)」と書いたところ、不育症の状態も聞かれず「妊娠初期にそんな薬は危ないからすぐにやめなさい」と言われました。

妊娠初期は臓器の大事な部分がつくられる時期で、薬を服用するリスクがあるのは知っていましたが、そうは言ってもバイアスピリンを止めたら胎児にうまく栄養や酸素がいかないかもしれないです。
リスクよりベネフィットがあるから、専門クリニックは処方してくれたと思いますし、論文や色々な病院のHPを読んだところ、血液凝固系に低容量アスピリンはわりと一般的だと思っています。

それを知ってか知らずかわかりませんが、不育症は見ぬふり対応の病院もあるんだなぁと知りました。
その病院、けして評判が悪いところではなく、むしろすごく人気の産婦人科でした。

医師にもそれぞれ得意とする分野があって、それにあった病院選びが必要だなと感じました。

なので、不育症の検査をしたいという方は、お産をメインで扱うところより、専門クリニックで検査を受けたほうが得られるものが多いかなと思いますし、その結果なんらかの原因がわかった場合、出産する病院を探す時には不育症でも受け入れ可能かを聞いておいたほうが安心かもしれません。

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