専門クリニック等で不妊治療を始めると、まず基本検査として様々なホルモン値を測られると思います。
種類も色々あり、生理周期によって基準値が異なったり。。。

各ホルモンの特徴について、ざっくりまとめました。
FSH(卵胞刺激ホルモン)
Follicle Stimulating Hormoneの略でFSHと呼ばれます。
下垂体前葉から分泌される性腺ホルモンで、卵巣に働きかけ、未熟な卵胞を発育させ、エストロゲンを分泌させます。
生理周期によりホルモンの分泌量が異なるため、卵胞期、排卵期、黄体期で基準値が異なります。
また、閉経後も基準値が異なります。
LH(黄体形成ホルモン)
Luteinizing Hormoneの略で、LHと呼ばれます。
下垂体前葉から分泌される性腺ホルモンで、FSHとともに卵胞を成熟させ、排卵を促します。
排卵後は黄体を刺激し、プロゲステロンの分泌を促進します。
FSHと同様、生理周期によりホルモンの分泌量が異なるため、卵胞期、排卵期、黄体期、閉経期で基準値が異なります。
PRL(プロラクチン)
Prolactinの略で、乳腺刺激ホルモンとも呼ばれます。
下垂体前葉から分泌されるホルモンで、出産後、母乳の分泌に関わるホルモンですが、妊活中に高値を示す場合、不妊や不育の原因となることがあるため、検査対象となります。
E2(エストロゲン)
Estrogenの略で、卵胞ホルモンとも呼ばれます。
下垂体からFSHが分泌され、卵巣が刺激されることにより、おもに卵巣でエストロゲンが合成・分泌されます。
いわゆる女性ホルモンと呼ばれるものです。
排卵前に多く分泌され、子宮内膜を着床しやすいフワフワの状態にしてくれるホルモンです。
ちなみに、エストロゲンは実は3種類あり、妊活の際に主に検査対象となるのが最も作用が強いE2(エストラジオール)だそうです。
他にE1(エストロン)、E3(エストリオール)があるそうですが、E1は閉経後の主要なエストロゲン、E3は妊娠中、特に後期の主要なエストロゲンだそうです。
P4(プロゲステロン)
Progesteroneの略で、黄体ホルモンとも呼ばれます。
下垂体からLHが分泌され、卵巣が刺激されることにより、卵巣でプロゲステロンが合成・分泌されます。
E2同様、こちらもいわゆる女性ホルモンと呼ばれます。
E2が作ったフワフワ子宮内膜を維持してくれるホルモンです。
そのため、排卵後に分泌量が増えていきます。
また、妊娠の継続にも関与するため、妊娠中は胎盤からも分泌されます。
私の通っていたクリニックでは、血液検査によって排卵後かどうかを調べていましたが、そのために調べたのがこのP4でした。
P4の値が一定値を超えると排卵したということになるそうです。
PMSの原因となるホルモンでもありますが、妊娠の継続にもなくてはならないホルモンです。
まとめ
ざっくりでしたが、不妊治療の時によく聞くホルモンの特徴についてでした。
病院では略称で呼ばれることが多いので、それぞれのホルモンの役割や特徴だけでも覚えておくと、説明を受ける時にわかりやすいと思います。